去年の秋にスタートした「いとでんわプロジェクト」を終了することにした。
「いとでんわプロジェクト」は、ウェブマガジンを始めとして、直接人が集える「いとでんわBAR」や、写真の仕事を受ける「PHOTOいとでんわ」、それ以外にもいろいろな計画を立てていた。人と人が有機的につながって、情報だけでなく体温を感じる声が行き交う「場」を作りたかった。
理想や構想はいろいろあったのだけど、いざ始めてみると、主に実務面で自分の至らないところがネックとなってきた。このまま行くとたくさんの人に迷惑をかけそうだったので、その前にいったんプロジェクトを中止することに決めた。
ウェブマガジンは10月から4ヶ月間、趣旨に賛同してくれる人がコラムを書いてくれたり、インタビューに答えてくれたりした。このプロジェクトを応援してくれたり、楽しみにしてくれていた人にもとても申し訳ない気持ちだ。ごめんなさい。ありがとう。
ウェブマガジンは形を変えて、いとでんわのプロジェクトパートナーだった朝弘佳央理さんが引き継いでくれることになった。近日スタートするようなので、とても楽しみにしている。
言い訳がましいのだけど、プロジェクトは10立ち上げて1うまくいけばいい方だと思う。思いついたらすぐ形にする。ダメだと思ったらダメージが大きくなる前に撤退する。そこで得た経験を生かして、次はさらにいいものを作る。この繰り返しが大事なんだと思う。目の前にあるものに集中して全リソースを注ぎ込むことと、そこに執着しないことは相反するものではない。
いとでんわでもたくさんの得がたい経験を得ることができた。改善すべき悪い癖や、身につけるべきスキルも見えた。次のプロジェクトに取りかかる前に、それらを見つめる必要がありそうだ。
20120211
ウェブ上に日記を書くことを始めて、もう十数年が立つ。スタートしたのは確か1996年だったと思う。
はじめた頃はまだブログという言葉はなかったし、Googleもなかった。Windowsのバージョンは3.1だった。パソコンを持っている知り合いもあまりいなかった。だから誰も、自分の日記を読む人なんていなかった。
誰に向けるでもなく月に数回の日記を、もう長いことつけていることになる。ログはここ数年分しか残してないし、そもそも読み返すこともない。コメント欄も外してある。なんで細々と続けているのか、自分でもよくわからない。
ブログを書く時は、たいてい一人で飲んでいる時だ。今も一本千円のバーボンをロックでチビチビと飲んでいる。エアコンから出る風の音しかしない部屋で、ぼんやりとしながらキーボドに手をおく。後は指が動くのを待つ。画面に打ち出される文字を見て、「ほう、君はそんなことを考えているのか」と、他人のことのように読む。金のかからない暇つぶしだ。
22の時、インドを一ヶ月放浪した。文字通り放浪で、ガイドブックすら持って行かなかった。小さなバックパックに入れて行ったのは、2日分の下着と、薄手の寝袋と、全粒粉の乾パンと、梅のペーストと、日記帳だ。
三ヶ月の予定で出た旅は、奇病にやられて一ヶ月で帰ってきてしまったわけだけど、その日記帳の最後のページには「人生は 死ぬ時までの 暇つぶし」と書いてある。その時の気持ちは、今もあまり変わっていない気がする。